【サンパウロ共同】ベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド元国会議員へのノーベル平和賞授与決定を受け、中南米各国の首脳から10日、祝意の声が上がった。一方、反米左派マドゥロ政権の影響を受けるベネズエラの政府系メディアはマチャド氏を「軍事介入を呼びかけた極右指導者」と報じ、授与決定を非難した。
マドゥロ政権と対立を続けるアルゼンチンの右派ミレイ大統領は、X(旧ツイッター)で「自由と民主主義を守る闘いに対する栄誉だ」と決定に賛辞を贈り、マドゥロ政権を「麻薬独裁政権」と呼んで非難した。
マチャド氏の人権を守るよう訴えてきたパナマの中道右派ムリノ大統領は、Xに「自由を求めて闘う民衆を率い、平和的な闘いを続けてきた功績に対する評価だ。偉大な勝利だ」と投稿。隣国コロンビアの左派ペトロ大統領は、祝意を示した上で「平和のため対話の実現に貢献してくれることを願う」とした。
ベネズエラ政府が出資するテレビ局テレスルは10日、マチャド氏について国内各地で暴力行為をあおり、ベネズエラに対する経済制裁を促した「クーデターの首謀者だ」と批判的に報道した。