飯坂温泉（福島市）の湯沢地区に２１日、イタリア料理をベースにした洋食店「ｖｅｃｃｈｉａ ｃａｓａ．ａｍｕｎｉ（ヴェッキア カーサ．アムニ）」が開店した。古民家を改装した、こぢんまりとした店。鉄骨の梁（はり）がむき出しで吹き抜けの店内は落ち着いた雰囲気で、オーナーシェフの佐藤喜一郎さん（６６）は「この地で、皆さんに愛される店にしたい」と意気込んでいる。
佐藤さんは同市飯坂町平野出身。２０歳ごろからフランス料理のほか、イタリアのシチリア島でイタリア料理を学び、シェフとして経験を積んできた。
「観光地なのに食事ができる店が少ない」。両親の介護を契機に６年前に平野に戻った佐藤さんはそう感じていた。
シェフとしての経験をここで生かしてみようと、何年も空き家になっていた自身が所有する貸し屋の改装に踏み切った。
店名のヴェッキア カーサは古民家という意味で、アムニはシチリアの方言で「行こう」。カウンターも含めて１７席で、ランチは１４３０円から。ピザ用のガス窯もある。グラスワインなども提供するという。
飯坂温泉の中でも特に温泉情緒が感じられる湯沢地区は、新規出店の動きが相次いでおり、佐藤さんも「勢いを感じている」という。泊食分離の流れも加速する中で地元の期待も高まっており、佐藤さんは「一生懸命やるだけ。まずは地元の方々に愛されたい」と話している。
毎週木曜日定休。午前１１時半～午後２時、午後６時～同９時半。問い合わせは同店（電話０２４・５４２・３７９１）へ。
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