自動車部品のオイルシールなどを製造するNOK福島事業場(福島市)は20日、社員食堂を活用したプロジェクト「NOKこども食堂~まんまるひろば」を始めた。月に1回、地域の子どもたちが食事や勉強、遊びができる居場所として提供することで、子どもの成長や地域交流に貢献する。同事業場の社員や地元の高校生、大学生がボランティアとして参加する。
同事業場の社員食堂は8月に改装しており、社員の食事以外にも地域に開かれた場所の活用を目指している。中学生以下は無料で、高校生以上は300円で利用できる。福島市子ども食堂NETによると、企業が自社施設を活用した定期的な子ども食堂の運営は県内で初めて。
この日は、市内の小中学生24人とその保護者が参加。ボランティアとの会話を楽しみながら、カレーや野菜スープ、ぶどうゼリーを味わった。子どもたちはボードゲームや読書、宿題のほか、NOK製品を紹介する実験や、構内の体育館でのミニゲームに取り組んだ。
参加した吉井田小4年の児童は「みんなで食べるカレーはおいしい。ボランティアのお姉さんも優しかった」とほほ笑んだ。同事業場オイルシール事業部の松井宏樹副事業部長は「地域と共に育ってきた会社なので社内外に広く活用してもらい、コミュニケーションの場として地域貢献したい」と期待を込めた。
毎月第4木曜日開催
こども食堂は今後、毎月第4木曜日に開催する。時間は午後4時~同6時半で定員は30組程度。毎回参加希望者を募る。申し込みはLINE(ライン)から受け付ける。