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福島県内観光客、過去最多5757万人 24年、震災前を上回る

2025/09/17 08:45

 福島県を2024年に訪れた観光客は5757万3000人で、これまでで最も多かった東日本大震災と東京電力福島第1原発事故前の10年(5717万9000人)を上回り、過去最多となった。23年からは365万人(6.8%)増加した。県内の観光客は震災、原発事故や新型コロナウイルス禍で大きく落ち込んだものの、新たな魅力づくりや情報発信など観光再生の取り組みが誘客の回復につながったとみられる。

 県が16日発表した。10年に過去最多を記録した本県の観光客数は震災、原発事故が起きた11年に3521万1000人と前年の約6割にまで落ち込んだ。その後は回復傾向が続き、18、19年には5600万人台と震災前に迫ったが、コロナ禍で20、21年は3600万人前後に激減。22年以降は3年連続での増加となった。

 24年の観光客数を観光地別に見ると、磐梯高原(北塩原村)の171万9000人が最多で、道の駅ふくしま(福島市)が169万2000人、道の駅伊達の郷りょうぜん(伊達市)が161万8000人、道の駅国見あつかしの郷(国見町)が155万8000人で続いた。震災後に開業した道の駅が上位に並んだ。

 種目別でも道の駅などを含む「その他」が1775万人で全体の約3割を占めた。伊佐須美神社(会津美里町)や大内宿(南会津町)といった「歴史・文化」は936万人、あづま総合運動公園(福島市)やスパリゾートハワイアンズ(いわき市)などの「スポーツ・レクリエーション」は871万3000人だった。

 県内では来春に開催される大型観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)」に向けて観光誘客の取り組みが進んでおり、県は「観光客数の増加傾向が続くよう関係団体と連携してDCの準備を進めていく」(観光交流課)としている。

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