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農民組合創立者、杉山元治郎生誕140年 南相馬・浮舟文化会館で企画展

2025/08/07 10:00

杉山元治郎
新たに見つかった杉山が揮毫した短冊

 南相馬市小高ゆかりの日本農民組合創立者の社会運動家杉山元治郎の生誕140周年を記念した企画展は31日まで、同市小高区の浮舟文化会館で開かれている。会場には新たに発見された杉山が揮毫(きごう)した短冊も展示されている。

 杉山は大阪府出身で、東北学院を卒業後、牧師となって1910年に日本基督教会小高教会へ赴任した。農民高等学校を開設し、当時、画期的な技術を備えた杉山式互用犂(すき)を考案するなどして尽力。小高では約10年間生活した。その後、歯科医や衆院議員などで活躍、衆院副議長も務め、64年に78歳で死去した。

 新たに見つかった短冊は、杉山の直筆書の額の中にあったという。論語の一節「不患寡而患不均」が揮毫されている。同会館の寺田亮さんは「杉山の自叙伝にも同じ言葉がある。(政治を行う者は)財産や人口が少ないことを心配するのではなく、不平等であることを心配すべきだという政治家として大切にしていた言葉だったのではないか」と思いを巡らす。

 時間は午前9時~午後5時。入館無料。毎週月曜日休館。

 問い合わせは同会館(電話0244・66・1011)へ。

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