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爽やかな甘さ「都路キュウリジャム」復活へ 9日、都路灯まつりで販売

2025/08/07 08:42

「都路キュウリマン」の仕込み作業を進める関根さん

 元小学校教員の関根理子(あやこ)さん(52)=田村市=は、教員時代に児童と開発したジャム「都路キュウリマン」を復活させようと準備を進めている。9日に同市古道体育館前で開催される都路灯(ひ)まつりで、都路キュウリマンや、ジャムを使ったパフェを販売する予定だ。

 東京電力福島第1原発事故の影響で避難指示区域となり、2014年に避難指示が解除された都路地区。関根さんは15年に古道小(現都路小)に着任した。地元に生産者がいたことから総合学習の時間を使ってキュウリの栽培が始まり、レシピづくりにも挑戦。16年に「都路キュウリマン」を開発し、地元農産物の安全性とおいしさをPRした。

 関根さんが同校に勤務した4年間、都路キュウリマンの活動は上級生から下級生へと引き継がれ、各地で販売とPRを展開。活動は都路の児童の成長と地域の希望の証しとなった。

 3月に早期退職した関根さんは、元上司の後押しもあり、都路キュウリマンの復活を決意。一軒家を改修して同市船引町に食品加工場「ゆめか」を開業した。

 都路キュウリマンは当時と同じ松本農園(同市都路町)のキュウリを使い、下ごしらえから瓶詰めまでの工程は約5時間。キュウリの食感を少し残した黄緑色のジャムで、爽やかな甘さが口いっぱいに広がる。

 屋号の「ゆめか」は「夢をかなえる場所」という意味が込められている。関根さんは「あの頃の子どもたちが築き上げたものを残していきたい」と新しい夢に目を輝かせる。

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