埼玉県鶴ケ島市の老人ホーム「若葉ナーシングホーム」で入所者の女性2人が死亡した事件で、うち1人への殺人容疑で逮捕された元職員木村斗哉容疑者(22)が2人について「首を絞め、ナイフで胸の辺りを刺して殺した」と供述していることが17日、県警への取材で分かった。県警は2人への強い殺意があったとみて捜査する。
捜査関係者によると、容疑者は2人に対し「恨みはなかった」とも供述しており、動機の解明を進める。
首を絞めるために使える道具を複数所持していたことも県警への取材で判明。亡くなった小林登志子さん(89)と、上井アキ子さん(89)の死因はいずれも窒息死で、県警は凶器として使った可能性も含め捜査する。
県警によると、これらの道具は事件後、容疑者の供述に基づき鶴ケ島市内の路上で見つかったバッグに入っていた。中には他に、事件時に使用したとみられる上着やマスク、血の付いた刃物もあった。
容疑者は2023年5月から24年7月まで施設で勤務。死亡した2人の入所時期と重なっており、県警は面識があったとみている。