9月に廃止された福島県北塩原村の温泉リゾート施設「ラビスパ裏磐梯」について、廃止後の施設を活用してサケの養殖事業を検討していた事業者が、計画を取りやめる方針を村に伝えた。施設の利活用に向け、村の対応が焦点となる。遠藤和夫村長が5日開会した12月議会の冒頭で明らかにした。
村によると、11月下旬に事業者と協議した際、事業者側から、資金面などから事業を進めることができなくなったとする旨の報告を受けたという。この事業者が計画の取りやめを正式に決めれば、村は再度新たな事業者を探すことになる。
ラビスパ裏磐梯は修繕費が約10億円かかる上、利用者の増加も見込めないとして、村が施設の修繕から廃止へ方針を転換、昨年1月に営業を休止した。村は村議会に廃止条例案を提出したが、議会側は「廃止後の具体案が示されていない」などと反発。条例案の否決や取り下げが続き、今年9月の臨時会で賛成多数により可決された経緯がある。
