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葬儀代水増し、総額1169万円着服 JA会津よつば子会社社員

2025/10/30 07:10

記者会見で説明する土屋組合長(左)と山内社長=29日、会津若松市

 JA会津よつば(会津若松市)は29日、子会社「JA会津よつば総合サービス」(喜多方市)の30代男性社員が葬儀事業の料金を着服していたと発表した。被害額は現在判明しているだけで約1169万円に上るとみられる。実際の請求額よりも代金を水増したうその請求書を作成し、集金で回収した水増し分を着服するなどしたという。同JAは業務上横領の疑いでの刑事告訴を視野に確認作業を進めている。

 同JAによると、男性はよつば催事センターに所属する勤務歴約10年の社員で、専門職として葬儀の内容を計画立案して運営する業務を担っていた。主に喜多方市を担当していた。内部調査で判明した水増し請求書は2023年6月からの83件で、水増し請求額は合計で約1000万円に上るという。このほかに集金した約169万円を着服していた。葬儀1件当たり、10万円前後~20数万円を水増ししていたという。

 男性が担当した顧客が1日、葬儀代金を支払うためよつば催事センターを訪れた際、実際の請求額と違うことが判明。男性に聞き取り調査したところ、当初は否認していたがその後、水増し請求と着服を認めたという。男性は「申し訳ないことをした」として弁済の意思を示している。着服した額はパチンコ代や飲食代などに使っていたという。

 男性は業務用の個人パソコンで水増ししたうその請求書を作っていたという。パソコン内から消去されていたが、データを復元し、83件のうその請求書が出てきたという。

 組合長が陳謝「信頼回復に努めたい」

 JA会津よつばの土屋勇雄組合長、JA会津よつば総合サービスの山内裕希社長らは29日、会津若松市で記者会見した。土屋組合長は「意識改革と信頼回復に努めたい」と陳謝した。今回の不祥事を受け、同社は被害者に弁済するため、専用ダイヤル(電話0241・22・5678)を設置した。

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