南会津町など福島県を含む4県の山間部で昨年4~5月、住宅に侵入し現金を奪ったなどとして強盗致傷などの罪に問われた、いずれもベトナム国籍で群馬県藤岡市、無職の男(27)と住所不定、無職の男(24)の裁判員裁判論告求刑公判は23日、福島地裁(島田環裁判長)で開かれた。検察側はそれぞれに懲役14年を求刑し、結審した。判決公判は29日午後4時から。
検察側は論告で、両被告は短期間に4県にまたがって連続強盗を行い、地域の安心安全に対する信用を大きく損なったと指摘。下見した上で一人暮らしの高齢者を狙い、被害者の手足を縛るなど「計画的かつ卑劣で悪質」と断じた。
最終弁論で27歳男の弁護側は、被害が比較的小さく、技能実習先での暴力や異国での孤立などくむべき事情があるとして、懲役7年以下が相当と主張。24歳男の弁護側は、実習先での給料が少なく不安を募らせていたことなどを考慮し「ふさわしい刑罰を考えてほしい」と求めた。
