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「十数年に一度の異常事態」 福島県がクマ緊急対策会議

2025/10/17 08:15

 「十数年に一度の異常事態だ」。16日、福島県庁で開かれた県のクマ緊急対策会議。県野生動物調査専門官で獣医師の溝口俊夫氏が語気を強めた。

 溝口氏によると、餌となるブナなどの凶作に加え、今年生まれたクマが多かったことで、餌の奪い合いになっていると指摘。「空腹でいらいらしている。山奥の大きなクマも人里に来る可能性もある」と警告した。

 対策として花火を鳴らすのが効果的であり、カキやクリなどの実の除去も挙げた。遭遇時は地面に伏せて頭や首を手で守り、致命傷を防ぐ必要があるとした。

 県によると、クマの目撃は15日現在で過去最多の1038件。内堀雅雄知事は市町村への人的、財政的支援を進める考えを示し、県民に「餌になる物を外に放置しない、目撃情報がある場所で朝夕の行動を避けるなど十分注意してほしい」と呼びかけた。県自然保護課はウェブサイトで注意点を紹介している。

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