パリ五輪で女子日本代表、B-Girl Ami（湯浅亜実）が金メダルを獲得して話題となっているブレイキンを題材にした映画『熱烈』（9月6日公開）より、プロのダンサーたちを起用したパフォーマンスシーンの舞台裏に迫る特別メイキング映像が解禁となった。
【動画】世間の風当たりの強さを語るダンサーも
『熱烈』の主演は、中国俳優ワン・イーボー。トニー・レオンとダブル主演した『無名』（5月3日公開）、スカイアクション映画『ボーン・トゥ・フライ』（6月28日公開）、そして本作と、主演3作品が日本で連続公開されている注目株だ。
『熱烈』（9月6日公開）は、ブレイキン全国大会でトップを目指すひたむきな青年が、挫折しながらも夢に向かって突き進む純度100％の青春感動物語。
解禁となった映像は、劇中でブレイキン全国大会のトップを目指すプロチーム＜感嘆符！＞のダンサー役を務めたキャストたちの顔合わせから始まる。ダンサー役のキャストは精鋭そろい。チームの紅一点、リーダーのチリ役を演じたワン・フェイフェイはダンス番組で優勝。そのほかのメンバーも国際大会での優勝経験者や日本のダンスイベント優勝者、さらにはブレイキンの世界チャンピオンが招集されている。
映像内では、チームのエースでカリスマダンサー、主人公チェン・シュオ（ワン・イーボー）の前に立ち塞がるライバル役ケビンを演じたキャスパーが、“悪役（ヒール）”として紹介され、苦笑いする一幕も。彼もまたオーディション番組への出演をきっかけに脚光を浴びたダンサーだ。
しかし、ダンスを極めようとする者たちに対して、世間の風当たりは強かった。＜感嘆符！＞メンバーのリアオ・ボーは「この映画が登場する前ストリートダンスはまともな職業だと思われてなかった」と振り返る。ダー・ポン監督も「全国ダンスリーグの出場者が動画でこんなふうに言ってた。“街の不良が踊っていたダンスが今や正式な競技種目になったんだ”と。それを聞いて悲しくなり、いい作品にするという使命感を覚えた」と話す。
＜感嘆符！＞のメンバーを演じたジョウ・リンセンは、「ダンスを始めてから両親に励ましてもらったことがない」と劇中の台詞になぞらえて自身の経験を述懐。幼い頃は家族からダンスを猛反対されたという。
ドラゴン役のジョージも「家族と話し合い頼んだよ、“1～2年やらせてくれ”と」と、ダンスに対する理解を得ることには苦労したことを明かす。ブレイキンに対する認識を根本から変えようとする監督の下、ワン・イーボーとプロのダンサーたちの奮闘が純度の高い映画『熱烈』を作り上げた。
ダンスコーチを務めたダニーは「関わる人たちにはダンスでケガをしてほしくなかった」と細心の注意を払った。とはいえ激しい動きを伴うブレイキンにケガはつきもの。「よい作品を作りたいからケガをする」と、テーピングやアイシングをして痛みに耐えながらも必死に練習に励むキャストたちの姿がカメラに収められていく。
「ダンスは楽しい。“好き”こそがエネルギーの源だ」と力を込めるワン・イーボー。彼もまたアイドルグープ「UNIQ」のメインダンサー兼リードラッパーとしてデビュー。2017 年からの俳優活動後も対戦リアリティ番組『ストリート・ダンス・オブ・チャイナ』で自分のチームを率いて優勝経験もある。
「躍っていると高揚するんだ。ダンスを好きになるとすべての時間を捧げたくなる」「彼らの世界にはダンスだけ。シンプルだ。」「20年たってもまだ好きだ。この気持ちが何より幸せなんだ。」「ダンスがなければ俺は大学進学できなかった」と＜感嘆符！＞に抜擢されたメンバーたちの熱のこもったコメントが続く。
＜感嘆符！＞のコーチ、ディン・レイを演じたホアン・ボーは、チャウ・シンチーの『西遊記～はじまりのはじまり～』（2013年）で孫悟空に抜擢され中国を代表する俳優。ダンス経験もあり、「私も“執念”でこの作品を撮った。ただダンスが好きだという子どもの心がよみがえった。好きなことを追い求め仕事にできるのは幸せだ。その時間にこそ価値がある。熱烈な人生だよ」というコメントとともに、＜感嘆符！＞のメンバーたち、若き日のホアン・ボー、まだあどけないワン・イーボーのダンス映像が映し出される。映像は、“熱烈コール”の大合唱の中、ワン・イーボーが演じるチェンが大ジャンプを披露するシーンで締めくくられる。
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