【エルサレム共同】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は6日、パレスチナ自治区ガザで緊急医療を必要とする患者は1万6500人以上に上るとし、周辺国での受け入れや域外への搬送ルート確保を求めた。ガザでは10月10日の停戦発効後もイスラエル軍がイスラム組織ハマスの拠点などを攻撃。ガザ保健当局によると、2023年10月の戦闘開始後に17万人以上が負傷した。
WHOによると、ガザにある病院は約4割が部分的に稼働するのみで、医療体制は崩壊の危機にある。テドロス氏は自身のX(旧ツイッター)で、5日に重症患者19人をイタリアに移送したと投稿。「より多くの国に患者を受け入れてほしい」と訴えた。また近く約4万4千人の子どもを対象に定期予防接種や栄養状態の検査などを実施するとも明らかにした。
ハマスは10月13日、ガザ和平計画「第1段階」の合意に基づき生存する人質20人を解放した。イスラエルメディアは、トランプ米大統領が11月20日に20人をホワイトハウスに招待したと報じた。
