ペルー首都に非常事態宣言　治安悪化で反政府デモも

　【サンパウロ共同】ペルーのヘリ大統領は２１日、治安悪化を受けて首都リマとその周辺に非常事態宣言を発令した。期間は２２日から３０日間で、警察が軍の支援を受けて治安対策に当たる。地元メディアによると夜間の外出禁止は含まれない。

　リマ周辺ではバスやトラックを襲撃する強盗事件が多発し、治安対策強化を求める声が高まっていた。治安改善を求めるデモは反政府デモへと発展し、治安部隊との衝突で１人が死亡、１００人以上が負傷している。

　国会は１０日、治安悪化や汚職疑惑などへの批判で支持率が低迷していたボルアルテ大統領を罷免し、ヘリ国会議長が大統領に就任したばかりだった。