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坂口氏らにノーベル生理学医学賞 過剰な免疫抑えるT細胞を発見

2025/10/06 21:57

 【ストックホルム共同】スウェーデンのカロリンスカ研究所は6日、2025年のノーベル生理学・医学賞を、体内の過剰な免疫反応を抑えるリンパ球の一種「制御性T細胞」を発見した坂口志文大阪大特任教授(74)と米国の2氏に授与すると発表した。坂口氏の発見は、アレルギーや自己免疫疾患などの治療や、がん免疫療法、臓器移植後の拒絶反応に関する研究に発展している。

 坂口氏は大阪大での記者会見で「うれしい驚きに尽きる。この時点で名誉をいただくのは非常に光栄だ」と述べた。

 生理学・医学賞は18年の本庶佑京都大特別教授(83)以来7年ぶり、6人目となる。共同受賞者は米システム生物学研究所のメアリー・ブランコウ氏ら。

 坂口氏は、体を病気から守る免疫システムのうち、侵入した病原体などの異物と認識されたものを攻撃するT細胞を研究。正常なT細胞の中に、過剰な攻撃が体に害を与えないよう、抑制する役割を担うものがあることを発見した。1995年、免疫を制御するT細胞の同定に成功。2000年に制御性T細胞と命名した。

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