米政府機関の閉鎖で経済統計延期　職員解雇を示唆、長期化懸念

　【ワシントン共同】米政府機関が１日、予算切れで一部閉鎖され、公表が見送られた経済統計も出てきた。景気を占う重要指標の雇用統計は３日の発表が延期となる見通しだ。首都ワシントンでは営業を停止した国営の観光名所もあり、閉鎖期間の長期化による影響拡大が懸念される。トランプ政権は支出効率化へ職員解雇を示唆し、野党民主党に予算審議での譲歩を迫った。

　米政府機関の閉鎖で一時帰休が見込まれる職員は約７５万人に上る。１日に予定していた建設関連の統計は発表されなかった。注目度が高い雇用統計が見送られれば、市場関係者の混乱も招きかねない。

　トランプ大統領は１日、交流サイト（ＳＮＳ）に「民主党が強制した閉鎖を、不正や汚職を一掃する格好の機会としよう」と強気の投稿をした。バンス副大統領も閉鎖が続けば「職員の解雇を余儀なくされるだろう」と一時帰休よりも踏み込んだ対応を取る構えを見せている。

　民主党は医療保険制度（オバマケア）への補助金を延長するよう要求しているが、トランプ氏は移民に使われると主張し対立している。