福島刑務所は31日、保護犬との触れ合いを通して受刑者に命の大切さを学んでもらう「保護犬育成プログラム」を始めた。受刑者の特性に応じた処遇で更生や社会復帰を図る「拘禁刑」の取り組みの一環で、刑務所での実施は東北初。
プログラムは、県動物愛護センターと連携して行われ、この日は受刑者12人が参加した。同センターの所長が保護犬を取り巻く現状や殺処分減少への取り組みを説明。受刑者は、保護犬におやつをあげたりなでたりしながら触れ合った。自宅で犬と猫を飼っていたという受刑者は「早く帰って自分の家の犬に会いたい」と切実に語った。
首席矯正処遇官は「受刑者が普段見せない表情をしていた。心情の変化を見ていきたい」と話した。プログラムは3月まで行う予定で、次回は正しい散歩の仕方を学ぶ。本年度の取り組みの状況を見て、来年度以降の本格的な導入を検討するという。
