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運営講習は受講、常勤責任者の基準満たさず 障害児給付を不正受給、いわき2事業所

2025/10/18 10:10

 福島県いわき市の二つの障害児通所支援事業所が障害児通所給付費約5700万円を不正に受給していた問題で、両事業所が児童福祉法を踏まえた運営上の注意点を説明する市の講習を複数回受講していたことが17日、市への取材で分かった。

 事業所はいずれも同市常磐湯本町の「放デイU.AND舎」(児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援)と「放デイI.AND舎」(児童発達支援、放課後等デイサービス)。株式会社「あんど」(同市)が運営している。U.AND舎は2018年3月、I.AND舎は19年9月に指定を受けた。

 市によると、市は指定障害児通所支援事業所向けに「集団指導」と呼ばれる講習会を毎年開催している。情報提供を受けて市が両事業所へ監査に入った23年度まで、両事業所は21年度を除き、集団指導を毎年受講していたという。

 集団指導では、児童福祉法で定められた常勤の「児童発達支援管理責任者」を配置することも説明している。だが、両事業所は最長約4年間、配置していなかった。同責任者を配置できない場合は給付費を減算して請求する必要があるが、手続きを行っていなかった。

 市の聞き取りに対し、事業所側は「児童発達支援管理責任者はリモートで配置していた」と弁明したという。市が勤務時間などを調べたところ、常勤の基準を満たしていなかったため、市は不正と判断した。

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