横浜税関小名浜税関支署は8日、今年上半期(1~6月)の本県の貿易概況を発表した。輸出額は839億1300万円(前年同期比10.7%増)、輸入額(速報値)は3823億7700万円(同7%減)だった。輸出入の動きについて、同支署は「円安や為替に加え、市場価格の上昇も影響しているのではないか」とみている。
輸出では米国向けの原動機と台湾向けのその他の化学製品(化学工業の生産品など)、インド向けの非鉄金属が増加。英国向けの医薬品とシンガポール向けの電池、中国向けのポンプと遠心分離機が減少したが、同支署は「米国向けの輸出が伸び、全体を押し上げている」とした。
輸入はオーストラリアからの石炭と中国からの重電機器、パプアニューギニアからの石油ガス類が減少した。
港別では、相馬港の輸出額が統計を開始した1979年以降、過去最高の447億6600万円(前年同期比22.1%増)に上った。輸出額の95%を占める原動機の米国と英国向けの輸出増加が追い風になった。輸入額は1310億8600万円(同10.7%減)だった。
小名浜港の輸出額は391億4600万円(同0.1%増)、輸入額は2512億9000万円(同5%減)。福島空港は輸出入とも実績がなかった。