20日午後4時35分ごろ、喜多方市山都町小舟寺の墓地近くで、除草作業をしていた男性から「妻がクマに襲われ、けがをした」と119番通報があった。喜多方署によると、同市山都町の70代女性が頭を負傷し、左腕の骨を折るなどの重傷とみられる。
現場のJR磐越西線山都駅周辺では今月に入り、クマによる被害が相次いでおり、今回で3件目。同署は付近をパトカーで警戒し、住民に注意を呼びかけた。
同署と喜多方地方消防本部によると、女性は夫と2人で墓地周辺の除草作業をしていた。同日午後4時25分ごろ、女性の叫び声がしたため、近くで作業中だった夫が駆け寄ると、けがをしている女性を見つけた。女性は「クマに頭と腕をかまれた」と話したという。クマは既に逃げており、体長などは分かっていない。
現場はJR山都駅から東に約1キロで、民家が立ち並ぶ。周辺では、5日に阿賀川の河川敷で除草作業をしていた男性2人がクマに襲われ、けがをした。14日には住宅の庭で飼っていた犬がクマに襲われて死んだほか、住宅の窓の隙間から手を入れられてカーテンを引き裂かれる被害に遭った。