• X
  • facebook
  • line

本県農家の挑戦追う「陽なたのファーマーズ」 6日から全国上映

2025/08/29 10:00

本県の農家の取り組みを追った映画「陽なたのファーマーズ」のワンシーン©小原浩靖2025

 本県で農業と太陽光発電を組み合わせた「ソーラーシェアリング」に挑戦する農家の取り組みを追ったドキュメンタリー映画「陽(ひ)なたのファーマーズ フクシマと希望」が9月6日から、全国各地の映画館で上映される。小原浩靖監督(61)は「食料とエネルギーの自給率を高めていくヒントになれば」と語る。

 ソーラーシェアリングは農地の上に太陽光発電施設を設けることで、農業収入と売電収入を得る「新しい兼業農業」として注目される。映画は、小原監督が二本松市でソーラーシェアリングに取り組む近藤恵さん、塚田晴さん、菅野雄貴さんに約2年間にわたって密着して撮影した。

 近藤さんは東京電力福島第1原発事故により一度は離農したが、ソーラーシェアリングに可能性を感じて再び農業に取り組んだ。若手の塚田さん、菅野さんと共に発電施設の下でブドウやエゴマ、大豆などの多様な作物を育て、畜産にも挑戦している。映画では四季折々の農作業などを丹念に記録している。

 映画には近藤さんよりも先行してソーラーシェアリングに着手していた川俣町の斎藤広幸さんの一家も登場する。近藤さんや斎藤さんらの言葉を通じて、原発事故が本県農業に与えた影響、そこから立ち上がってきた農家としての信念などが伝わってくる構成になっている。

 本県では10月31日~11月6日、福島市のフォーラム福島で上映される。11月1日には映画上映後に小原監督と近藤さんによる舞台あいさつが行われる。上映についての問い合わせはフォーラム福島(電話024・533・1717)へ。

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line