日本三大火祭りの一つに数えられる須賀川市の晩秋の風物詩「松明(たいまつ)あかし」は11月8日、市内の松明通りや翠ケ丘公園内の五老山などを会場に本祭が行われる。担ぎ手確保が困難なほか、参加者や観覧者の安全面などを考慮し、今年は大松明を人力で運んで建立する「大松明行列」は実施を見送る。
市役所で27日に開かれた実行委員会の初会合で決定した。観覧者の滞留による混雑を避けるため、一方通行による「ウオークスルー方式」を継続。観覧中に立ち止まらないよう、警備員や場内アナウンスで呼びかけたり、看板を設置したりする。大松明は事前にトラックで五老山に運び、クレーンで立てる。一般や団体参加者による小松明行列と須賀川一中生による松明行列は実施する。
会合では、昨年の会場周辺における混雑状況や課題も報告された。実行委員長を務める大寺正晃市長は「大切な伝統行事を後世に伝えていくため、安全を最優先に改善を図りながら進めていく」とあいさつした。