福島市の県立美術館で19日に開幕した展覧会「金曜ロードショーとジブリ展」は、初日から多くのファンを迎えた。来場者は子どもから大人まで楽しめる展示の数々を通し、ジブリ作品の魅力を堪能した。
一番乗りで会場入りしたのは、山形県米沢市から家族で訪れた会社役員の男性(48)。「ジブリは絵柄やストーリーを含め全て大好き。特に楽しみにしていた(『風の谷のナウシカ』に登場する)王蟲(オーム)の展示は、想像以上に大きかった」と満足した様子で話した。
展覧会では、ジブリ作品が公開されたり、テレビで放送されたりした当時の時代や世相、流行した言葉やおもちゃも紹介している。東日本大震災が発生した2011年も取り上げられており、同館で開催中だった「高畑・宮崎アニメの秘密がわかる/スタジオジブリ・レイアウト展」(福島民友新聞創刊115周年記念事業)が一時中断を経て再開した過程や、震災を受けて発行された福島民友新聞の特別号外も展示している。
いわき市の会社員女性(22)は「ジブリ作品や金曜ロードショーの歴史が時系列に並べられていて分かりやすく、展示方法もすてきだった」と感心した様子。「作品が生まれた背景も知ることができて興味深かった」と充実した表情を見せた。
グッズ販売にぎわう
会場では、公式図録のほか、ジブリ作品のポスターやパンフレットも販売された。縫いぐるみや文房具、Tシャツ、「フライデーおじさん」のオリジナルグッズも並び、来場者はお目当ての商品を買い求めていた。
展覧会は福島民友新聞社、福島中央テレビ、県立美術館で構成する実行委員会の主催。福島民友新聞創刊130周年記念事業。