約2年8カ月に及んだ新潟県での避難生活を終え、2014年3月、福島へ帰郷した。戻ってすぐ、父久夫に私の思いを打ち明けた。 須賀川市の実家で父とお酒を酌み交わしていた時のことだった。父が「俺は死ぬまで社長をやるんだ」とこぼした。震災前、後継者候補だった姉の夫が会社を去り、次の後継者として育ててきた私の夫も会社から退いた。後継ぎが次々といなくなり、父は落胆していたのだろう。口調はやさぐれ、父の姿から...
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