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三鷹の森美術館で「山脇百合子の仕事部屋展」開催  「ぐりとぐら」挿絵画家の創作の源泉を初公開

2025/11/18 20:52

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三鷹の森美術館「山脇百合子の仕事部屋展」の模様 (C)ORICON NewS inc.

 三鷹の森ジブリ美術館(東京・三鷹市)で、絵本『ぐりとぐら』の挿絵で知られる山脇百合子氏の創作空間を再現した企画展示「山脇百合子の仕事部屋展〜ごちゃごちゃから見えるもの〜」が11月19日より開催される(〜2027年5月予定)。前日の18日に行われた内覧会では、安西香月館長が展示の背景や見どころを語った。

【写真】館内もクリスマス仕様に!可愛すぎるクリスマスツリー

 本展は、60年にわたり児童文学を支えてきた山脇氏の“仕事部屋”をそのまま展示室内に再現したもの。愛用の机や道具、手づくりの小物、数多くの蔵書に至るまで、細かな配置も含めて、“創作の源泉”を公開するのは今回が初めてとなる。

 スタジオジブリと山脇氏の縁は、映画『となりのトトロ』の主題歌制作を姉の中川李枝子氏に依頼したことがきっかけ。ジブリ美術館の建設が進んでいた2000年、宮崎駿監督(※崎=たつさき)と安西氏が山脇氏宅を訪れ、仕事部屋を目にしたことが、本展の着想源となった。遺族から「展示に使ってください」と申し出があり、約1年の準備期間を経て開催に至ったという。

 展示室第2室では、絵本原画や育児雑誌の付録など商業イラストなどに加え、山脇氏が友人へ送っていた手紙や年賀状、趣味のステンシル・編み物・刺繍・キルトなどの道具や作品も紹介。職業としての“絵”だけでなく、日常に息づく“描く生活”を感じられる構成となっている。また、子どもの頃から読書家だった山脇氏の蔵書約2000冊も展示され、来場者が自由に手に取って読める絵本も用意されている。

 展示タイトルの一部「ごちゃごちゃから見えるもの」には、山脇氏が大切にしていた“好きなものが集まる空間”そのものを体感してほしいという想いが込められている。安西館長は「子どもの気持ちをここまで理解し、絵に落とし込める大人がいるということを、ぜひ子どもたちにも感じてほしい」と来場を呼びかけた。

 なお、11月19日から12月26日までの期間、館内ではクリスマス装飾が行われ、常設展示にもクリスマスツリーなどが登場する。

 三鷹の森ジブリ美術館は日時指定・予約制。チケットは毎月10日に翌月分を、ローチケのWEBサイトにて販売。詳細は美術館ホームページまたはローソンチケットのホームページに掲載されている。

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