自民党の高市早苗総裁(64)は21日、衆参両院本会議の首相指名選挙で第104代首相に選出された。女性の首相就任は憲政史上初。皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て自民、日本維新の会による連立政権が正式に発足した。物価高対策を盛り込んだ2025年度補正予算案の編成を指示する。臨時国会での成立を最優先課題と位置付ける。高市氏は21日夜に官邸で記者会見に臨む。
連立の枠組みは変更されたが、少数与党に変わりはない。政策実現には野党との交渉が不可欠で、石破政権と同様に多難な政権運営が待ち受ける。閣僚人事では、故安倍晋三元首相が会長を務めた保守系議員連盟「創生日本」から多く起用し、保守色を鮮明にした。
閣外協力となった維新から、遠藤敬国対委員長(57)を連立合意政策推進担当の首相補佐官に迎えた。
首相は24日に衆参両院で所信表明演説を実施する予定。その後、トランプ米大統領の来日、韓国でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)など首脳外交日程が控える。
奈良県出身の首相は初。1993年に衆院初当選し10期目。