日本文学振興会は優れた文化活動に贈る第73回菊池寛賞に、映画「国宝」の製作チームや作家の宮本輝さん、数学者の藤原正彦さんらを選んだと15日、発表した。賞金は各100万円。贈呈式は12月に招待制で行う。
受賞者と主な授賞理由は次の通り。(敬称略)
▽映画「国宝」製作チーム=歌舞伎の華麗な世界と人間ドラマを見事に描いた。日本の実写映画として、22年ぶりに興行収入100億円を突破。
▽宮本輝=「泥の河」「流転の海」などの小説を発表し、半世紀近くにわたり読者を魅了した。
▽河北新報・横山勲記者=企業版ふるさと納税制度が「過疎ビジネス」に利用されている実態を明らかにした。
▽藤原正彦=作家としても活躍。「国家の品格」などの著作で日本の文化的教養の涵養に寄与。
▽小泉和子と昭和のくらし博物館=1951年築の自宅を保存・公開するなど生活文化を継承する活動を続ける。