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全国初の罰則カスハラ防止条例案 三重県、基本方針を議会に提示

2025/10/14 10:50

 三重県が全国初となる罰則付きカスハラ防止条例の制定に向け、基本方針案を示した県議会の委員会=14日午前

 客が従業員らに理不尽な要求を迫るカスタマーハラスメント(カスハラ)をなくすため三重県は14日、全国初となる罰則付き防止条例の制定に向け、基本方針案を県議会の委員会に示した。繰り返しの謝罪や面会の要求など「特定カスハラ」に対し、知事が禁止命令を出しても改善されなければ罰則を科せるよう検討する。2026年度の条例案提出を目指す。

 県によると、従業員の離職につながる恐れがあるような悪質な行為を「特定カスハラ」と定義。その上で、正当な理由なく、大声や長時間、繰り返しといった形態で、謝罪や面会、利益供与を要求したり、著しく対応が難しい事柄を求めたりする行為が該当するとした。

 有識者でつくる県の審査会が、事業者などからの申告を基に特定カスハラに該当するかどうか協議し、知事が禁止命令の是非を判断。命令後も従わなければ、県が条例違反の疑いで捜査機関へ告発する。

 罰則は50万円以下の罰金を科す方向で調整している。

 カスハラ防止条例は北海道、群馬県、東京都などで施行されたが、いずれも罰則がない。

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