福岡県須恵町立中学校の補助教員採用試験で、偽造した教員免許状の写しを提出したとして、県警は13日、偽造有印公文書行使の疑いで同県宇美町、補助教員近藤正仁容疑者(66)を逮捕した。捜査関係者によると、教員免許を失効した状態で埼玉、群馬、山口の各県で勤務していたとみられる。
須恵町教育委員会によると、近藤容疑者は会計年度任用職員として4月に採用された。その際、教員免許状の写しや、県内外の学校での勤務歴が記載された書類を提出していた。
9月、勤務先の生徒の保護者から、同姓同名の人物が免許を偽造していたとの情報があるとの指摘があった。町教委が近藤容疑者に確認したところ「原本が手元にない」などと曖昧な説明をしたため、県警に相談。自宅待機とした。
捜査関係者などによると、福岡市の中学に勤務していた2005年、児童買春の有罪判決が確定し教員免許を失効。その後、再交付を受けたが別の罪の確定で再び失効した。17年には、偽造した免許状の写しを宮崎県教委に提出したとして、宮崎県警に逮捕された。