【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は13日、イスラエルによるイランの核関連施設などへの空爆について協議する緊急会合を開いた。会合中もイランによる報復が伝えられる中、理事国からは中東全体に紛争が拡大する恐れがあると懸念する声が相次いだ。イランのイラバニ国連大使は、イスラエルを支援する米国も「共犯者だ」と批判した。
会合でイスラエルのダノン国連大使は、イランの攻撃から「自国民を守るために行動した」と空爆を正当化。イランの革命防衛隊や軍の幹部、ミサイル発射台、核開発に重要な中部ナタンズのウラン濃縮施設を標的にしたと明らかにした。
米国の代表は、イランが核兵器を保有することは「絶対に許されない」とイスラエルを擁護し、イランに核開発の放棄を迫った。イラバニ氏は、空爆で78人が死亡、320人以上が負傷し、その多くが民間人で、攻撃は国際法違反だと訴えた。
理事国からは、核関連施設への攻撃による放射能汚染への懸念も相次いだが、批判の矛先を巡っては立場に違いが生じた。