【ロサンゼルス共同】ライフル銃を構えた州兵が並ぶ中、トランプ政権に抗議するポスターが揺れる。米西部ロサンゼルス中心部では11日も100人以上が不法移民摘発への抗議デモを続けた。大きな衝突は起きていないが、近く海兵隊が現場入りするとされ「ここは戦場じゃない。平和な街だ」と反発の声が上がった。
抗議デモの中心地、連邦収容施設前では、移民・税関捜査局(ICE)による大規模摘発で標的とされる中南米系以外の参加者も目立った。「米国の滞在資格を持っていても、おびえている人々が周囲にいる」。フィリピン系2世の技術士アリエルさん(28)は、政権の強硬姿勢を批判する。
10日に警官隊がデモ参加者にゴム弾を発射するテレビ映像を目にして憤りで眠れず、仕事を休んで現場に足を運んだ。「トランプ大統領は市民に圧力をかけ、沈黙させたいと思っている」。苦労した両親のおかげで米国に貢献していると強調した。
黒人の自営業オーブリー・ゴードンさん(31)は政権の入国管理政策が排外的だとし、海兵隊派遣は過剰な対応だと断じた。