環境省は7日、福島県大熊町の産業交流施設「CREVA(くれば)おおくま」内に新たに整備した中間貯蔵施設(大熊町、双葉町)の情報発信拠点を報道陣に公開した。原発事故により中間貯蔵施設に保管されている、除染土壌の県外最終処分と再生利用の理解醸成に向けて、事業の進捗(しんちょく)や地元の思いなどを発信する。
拠点の名称は「中間貯蔵事業情報センター」で、15日に開館する。館内を10ブースに分け、中間貯蔵施設の現地見学会では立ち入れない施設などを、映像で見ることができるバーチャルシアターなどを設置した。除染から中間貯蔵施設の建設受け入れの経緯、除染土の県外最終処分に向けた取り組みなどもパネルや写真で紹介している。
これまでは、2019年に大熊町の国道6号沿いに整備した中間貯蔵工事情報センターで情報発信を担ってきた。一方で手狭だったため、展示内容や受け入れ態勢が限られていた。新拠点は面積が約6・5倍となり、展示内容も充実させた。
環境省は新拠点を中間貯蔵施設の視察受け入れの発着拠点としても活用する。双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館などとも連携し、視察の受け入れ増加を図り、最終処分に向けた理解醸成につなげる考えだ。
開館時間は午前9時~午後5時で火曜日休館。入館無料。問い合わせは情報発信センター(電話0240・25・8377)へ。